音楽療法士は名前の通り、音楽の力で不安や恐怖を和らげる人のことです。
しかし音楽療法士の資格を取得するのは、なかなか険しい道のりが待っています。まずは資格試験受験認定校に入学するか、資格取得のための一般コースに参加するかのどちらかから始まります。始まりは違っても、試験内容などに変化はないので自分の都合に合わせてコースを選ぶといいでしょう。
音楽療法士の試験概要と難易度
音楽療法士の認定試験は通常の資格のように筆記試験はありません。書類審査と面接のみが行われます。この2つに辿り着くまでに基本的な知識や経験はあるので、筆記試験は行わないのでしょう。
書類審査時には音楽療法に関するレポートや研究発表を審査され、面接では音楽療法士としての適性を持っているかどうかが審査されます。その他に実技試験もあり、指定の課題曲の中からギターやキーボードを使用して弾き歌いをしなければなりません。これらをすべてクリアすることで、音楽療法士の認定資格を取得出来るのです。
音楽療法士の資格取得に関する難易度は、決して易しいとは言えないものです。まず受験資格を得るまでに日本音楽療法学会が認めた大学や専門学校を卒業しなければなりません。修了証を貰った後、5年間の臨床経験や学会が主催する講習会を受講する必要もあるのです。受験資格を得るまでの道が長いため、難易度は非常に高いと考えるべきでしょう。
ただそれは受験資格までの難易度が高いのであって、実際の試験は書類審査と面接、そして実技試験のみです。これらだけを考えると、難易度が高いとは言い切れません。音楽療法士になるための知識は学校などで学びますし、患者とのやり取りは臨床経験5年以上の中に含まれています。ですから資格取得までのすべての工程を考えると難しいと言えますが、試験のみにスポットを当てて考えるとそこまで難易度は高くありません。
音楽療法士は、最近ようやく知名度が高まってきた職業です。需要はありながらも、なかなか道のりが険しいために取得を検討する人が少ないのも事実です。音楽療法士の活躍の場は医療や福祉の現場だけではなく、介護や教育の現場など幅広い分野に広がっています。すべての工程を考えると、決して簡単な試験ではありませんが取得していて損をする資格ではありません。特に医療や福祉系の仕事をしている人は取得することで更に活躍の場が見いだせるでしょう。
音楽療法士の認定試験は1年に1度のみです。その年の試験を逃してしまえば、次の年まで待たなければなりません。資格取得に興味がある人は前向きに検討してみてください。